最強の寒さが、北海道~関東エリア~佐渡までおおっています。
昨年の寒波では、水道管が凍結して、自衛隊に給水派遣を要請するほどの混乱がありました。
この冬には、そういう事態にならないようにと、防災放送が繰り返されています。
どんど焼き始め、初午真言・地域の新年会・農業の豊作への願いを込めたお田植え神事などの
正月行事を滞りなく済ませ、ほぼ一段落したところです。
そこで、祝日 ( 建国記念の日 ) には、ゆっくり楽しもうと「 黄金鮎の出汁で蕎麦の会 」が開かれます。
その準備として、柿餅本舗には宿題があるのです。
昨年の秋に、先輩からお預かりしていた、<栃の実>で栃餅を作り、参加する事。
殆んどの方々が、アク抜きの段階で挫折してしまい、お餅までたどり着けないと聞く栃餅。
縄文時代から食べられているものだそうですが、佐渡ではどういう歴史があるのでしょうか?
やっかいで、手強くて、難しくて、それ故においしいお餅とか。
佐渡では≪田中餅店≫さんが製造して、知られています。
関心はあったものの、作るのは初めての体験です。
かわいい栃の実ですが‥手強いのです。
先輩より預かって冷凍保存していた、アク抜きを済ませた栃の実。
アク抜き方法を知るお年寄りが、ほとんどいらっしゃないのだとか。
カチカチの小石の状態なので、煮ます。
まだまだ、アクだらけ。
何回も水を替え、アク抜きしていますが、まだまだ硬い ( 三時間 )
かじってみると、まだ硬く、栃の実独特の渋味と苦みアリ。
半量を刻んで
交互に、餅米 栃 餅米 栃 と、蒸しの準備
粒々の食感も残したいので‥。
半量は、フードプロセッサーで細かく刻んでみました。
いつもより長めに蒸しました。
蒸している途中には、栃の匂いが漂います。
少し鈍く、重く感じる、クセのある匂いです。
市販の栃餅とは、イメージが異なりますが、
やっと、栃餅に搗きあがりました。
栗のようですが、栗とは全く違うベツモノでした。
栃の実は、どこにでも有るものではなく、佐渡では貴重な木の実。
田中餅店さんの<栃餅>は、
やっぱりコツと技術が要る、特別なお餅と言えます。
今のうちに栃のアク抜き法、餅の搗き方の伝承をしておかないと‥。
私どもが作る<柿餅>同様に、栃餅もスタレテしまうのでは?
「あの家のお婆さんが居なくなったら、作れる人がいなくなってしまった」では、惜しいこと(>_<)
肝心の要であるアク抜きの部分を、先輩が済ましてくれていますので、
栃餅を自分で搗いたとは言い切れないですのですが、貴重な体験をさせていただきました。
お餅を完成するまで不安でしたが、何とかこぎ着けられてホッとしています。
蕎麦の会で、みなさんと食べるのを楽しみに、切り餅にして持参します。
栃の実について
http://daifukujyou.com/user_data/tochitoha.php
2009年秋、佐渡へ移住。
「佐渡の特産を使い、昔から食されてきた柿餅を、佐渡のお菓子として多くの人に知ってもらいたい」という想いから、商品化に乗り出しました。
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