島の映画館 ガシマシネマ

相川・京町通りの坂道の途中に
佐度で唯一の映画館があります。

佐度金山の鉱山長の住宅だった建物を、改装したという
2017年にオープンした小さな映画館。
上映作品は、月毎に変わり
午前と午後に、二作品の映画が上映されます。
1 月に上映されていた「土を喰らう十二 カ 月」を
ぜひ観たいと思いながらも、
時間が取れなくて見逃してしまいました。

‥ですが、嬉しいことに
リクエストが多く集まり
3月にも、再度上映されることに。

フェースブックの案内で知りましたので
今度こそはと、ガシマシネマさんに。

長野の人里離れた山荘に暮らす、主人公。

季節ごとの、畑の野菜や山菜などを
独り暮らしの主人公は、素朴な料理法で食べます。

かまどに火を点け、
羽釜でご飯を炊くところから始まる一日。

毎年、梅干しを漬ける。

たくわん漬けや白菜の塩漬けも、
ひねる(古漬け)になるまで味わう毎日。


ここまでは、
我が家も、ほぼ同じような暮らしぶり。


沢田研二さん演じる、ツトムの生活は、
タイル張りの流し台が、懐かしく美しい昭和の台所で

自然の恵みを感謝しながら、旬をいただく食卓。

土井善晴さんが、監修をされたという料理は
丁寧で、肉・魚の出てこない精進料理。

できたての料理を、大ぶりな器にたっぷりとシンプルに盛り付けて。

淡々と時間が流れる、静かな暮らし。

暮らしぶりも、精進の暮らし。
(そんな言葉はないかも‥ですが)


土を喰らうとは、どんなことか?


佐度のような田舎でさえ、
誰でもできる、環境ではなくなりましたけれど‥。


俳優としての、沢田研二さんは、
寡黙ながら、ゆったりとした存在感を見せ、

奈良岡朋子さんの、孤高の強い眼差しが印象的でした。

上映の後に、映画関連書籍が充実している
併設のカフェで、珈琲を飲みながら
館主の堀田さんと、お話しができました。
このコーナーは、資料としてもとても貴重な本棚。

映画ファンにとっては魅力満載なのでは?

映画の友 ・スクリーンの創刊号から、全てが揃っているそうです。

本の元の持ち主は、『ガシマシネマさんが持つに相応しい』と、
活動を応援して、蔵書を寄贈して下さったのだそう。

隣のコーナーには
佐度在住の著者が、出版された本棚が充実。
映画館の運営は
堀田さんの、情熱で成り立っています。

畳敷きに座ったり、椅子に腰かけたりと
自由に席を選べます。

まじかなスクリーンからの映像の迫力と
正面から体にぶつかってくる音響を楽しむ。

一瞬の暗闇と静寂の後、開幕する小さな映画館。

映画にわくわく。
贅沢な空間と時間でした。

コメントをどうぞ

* は必須項目となっております。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

佐渡の柿餅本舗

2009年秋、佐渡へ移住。
「佐渡の特産を使い、昔から食されてきた柿餅を、佐渡のお菓子として多くの人に知ってもらいたい」という想いから、商品化に乗り出しました。

最近の記事

最近のコメント

アーカイブ