1. 佐渡の田舎暮らし日記
立冬の午後  真野公園にて。

桜の葉はほとんど、落ちてしまい
赤く輝きながら、風に揺れています。

今にも飛んでいきそうです。

乾いた落ち葉が、カサコソ。
足元にたまっていました。
最後の葉が、ゆらゆら。
公園の銀杏も、黄色く光って、
松の葉も、黄金色に変り落葉し始めています。

陽ざしはあるのですが、風は冷たく感じられる午後の散歩。

葉っぱ一枚の、紅葉狩り でした。

休日の朝

不安をかき立てる
大音量の警報音が
テレビから、携帯から響き渡りました。

ミサイルが発射されたとのこと。

安全な避難場所に移動と言われても‥ね。
どこぞの厄介な隣国が、
東に向けて発射したようです。

新潟には、世界最大の柏崎原発が有り、
進展の見えない拉致問題があります。

日本海を挟んで、ガメラレーダーが設置されている佐渡。

その他ガメラレーダーは、青森 鹿児島 沖縄にも。

彼の国の、
気持ちを逆なでる蛮行に、
日本の国の対応にも、
課題が露呈した不穏な朝でした。

平和が、如何に尊いことか。

国民は、おだやかな毎日を求め、
大概のことに協力し、我慢も義務もはたしているのですから。


晩秋になると、畑に玉葱の苗を植えつけ、
来春に備えての準備を始めます。

親戚から、肥料と苗を貰いました。

ねぎや玉葱専用に調合された肥料が
ホームセンターにあって、
素人の私達には、とても重宝です。

畑に植えて置くだけで、世話いらずの玉葱。
肉じゃが・カレーに・肉料理に・スープにと
地味ながら料理の裏方として、どこかに存在する玉葱。

ひ弱に見える苗ですが、厳しい冬を凌ぐ力強さが有ります。
ブロッコリー 広島菜 春菊 
おままごと遊びのよう‥な、
我が家の畑に一株ずつ。
大根は、10株ほど。
これだけで、冬の間は十分足りそうです。

春菊を、パラリ、っと播いてありますので、
鍋料理の時には、摘んで入れたい(^O^)


我が家の冬の畑には、
佐渡の地域野菜 “八幡芋” の収穫を、残こすばかりとなりました。

少量ずつですが畑で作る楽しみ、
季節の野菜を食べる、幸せの田舎暮らし。

佐渡の蜜柑が、お店に並び始めました。


小粒で、まだ酸っぱめの早生品種。

薄い皮をむくと、爽やかな香りが立ちます。

実がたくさん付いた蜜柑の枝を、オマケに頂きました。


羽茂の地元の商品が並ぶ、地産地消のお店にて。


これは、ベラの焼き魚。
特徴あるシマ模様の魚を、出汁にします。
焼いたり、干して、出汁にする小魚は季節ごとに、
あぶらめ 鯵 トビウオ 石鯛 カマスなどに変わります。


わにかずら 
小木産の、珍しい海藻。

珍しい海藻なので、日常的に使うことはしないで、
冠婚葬祭など人の集まる時の、“おふるまい”の味噌汁に使われたそうです。
《つるも》と呼ぶ地域も。

わずかしか流通しない、
初夏の浅い海に生える、長~い海藻。
よく洗い、お吸い物に入れたり、
煮物 酢の物 味噌汁などに。

油炒めにも、
ヒジキと同じように料理するといいそうです。

干しぜんまい
人気の山菜の定番

いごねり
自宅で作ると、楽しいです。
東京暮らしの叔母に送って、喜ばれています。

お店に並んでいた、紅あずまで
芋けんぴを作り
今日のおやつにしてみました。

外はカリッと、おだやかな甘さ。
揚げたては、格別です。


羽茂の地産地消のお店 ( 風間 ) さんは、

地域で作られた、野菜や果物を預かり
地産地消の店として、長く親しまれています。


お店を覗くたびに、季節ごとの野菜が並びます。

じゃが芋・玉葱などが、
大雑把に紙袋にど~んと入っていたりします。

スーパーには並ばない、品揃え自由な、面白いお店。

これから冬にかけては、
大豆 小豆 ササゲなどの豆類が次々と。


多少の不揃いも、OK。

地元のお母さんたちが、
お客になったり、出品者となったり。

地元のいいものが、手ごろなお値段で買えますし
旬の本物が置いてあるお店でもあります。


秋晴れのこの時期は、町の主な産業である
おけさ柿農家にとっては、収穫作業がMAXに忙しい日が続きます。

そんな日は、
買い物に来る人もなく、商品を置きに来る人も無い‥。

柿もぎが最優先の地域。

ご近所も親戚もアルバイトの若者も
「羽茂の人は、みんな柿畑におるよ」でした。

売りモノではないですが、
生きのいい羽茂弁が行き交うのは、ココです(^^)v


澄みきった青空。
気温は低めながら陽ざしがあり、車の中はポカポカ。

そろそろ、
紅葉が色どりを見せている頃と思い、紅葉山(もみじやま)へ。
女神山トンネルを抜け、正面の山の上には、
飛行機雲が白く伸びて、

ススキは風に揺れて、光っています。
紅葉山にて
朝日を浴びて、黄色 赤 緑が 青空へと続きます。

色があふれ、素敵な混じり具合。

光を通すと、赤がさらに艶やか。

移動し、赤泊の東光寺さん方面へ
大豆が、はざ木に干されて
温もりの色
紅葉の絨毯 と 苔

しら萩の  はなはしろじろ
 咲きみちて さわらぎやまず
  月夜あかりに  忠治

「歌と評論」の 90 周年を記念し、
紅葉の下、あたたかい光の中に歌碑が一基。

お寺の一角に(令和元年建立)されていました。

昭和 4 年に、短歌の全国結社「歌と評論」を結成された
羽茂出身の藤川忠治さん。

東光寺は、禅寺で
「禅達」という、佐渡貉(むじな)を守護生神として祀るお寺。

禅寺には、“座禅”や“問答”の修業がありますが、
見よう見まねで覚えた問答で、新参の住職に禅問答をしかける貉だったそう。


逸話として、禅達は、
和尚が火打ち石と火打ち金で、灯篭に火を灯したとき

「その火は、石から出た火か、金から出た火か」と問い詰めたそう‥

和尚は、ならば問う
「禅達、そうゆうお前は父の子か、母の子か」と、返す。

禅達は答えに窮し、すごすごとその場を去って行った‥そうな。



もともとは、佐渡には狸は棲んでいなかったのですが、

相川が金銀山で繁栄した江戸時代、
精錬のために鞴(ふいご)が使われていました。

その鞴に、貉の皮が良いとされ、
越後の商人から “つがいの貉” が持ち込まれた由。

以来、佐渡に棲みついた狸は爆発的に増えました。


相川の親分格の狸が、団三郎。
徳和に棲みついたのが、禅達。

佐度では狸のことを、
親しみを込めて、ムジナとかトンチボと呼んでいます。

時々は、貉を山で見かけます。

畑の南瓜をかじったり、
柿の実を齧ったりと、悪さをしますが
それ程のダメージはないようです。

「貉にやられた~。困ったもんだ」
お母さん方を、苦笑いさせます。


禅達の棲む東光寺さんは、
物語を知れば楽しいし、

知らないで訪れても、
紅葉を楽しめる静かなお寺です。


重複する部分もありますが、
以前に、東光寺を訪れたことがあり、

もみじの東光寺 | 佐渡の柿餅本舗 (sado-biyori.com)

東光寺さんのすぐ近くには
赤泊線のバス停 戦道(たたかいどう)があります。

戦道騎馬武者の像が。

「民話の里」の赤泊には、
民話の内容に沿った銅像が、地区内に幾つも設置されています。

歴史的には、400年余り前の戦国時代の末期、

この場所が戦いの場となったことがあった‥そうです。

紅葉山から海に沿って、移動。
晩秋とは思えないくらいの、おだやかな日本海。

遠くには、対岸の新潟の山脈が見えています。

佐渡の柿餅本舗

2009年秋、佐渡へ移住。
「佐渡の特産を使い、昔から食されてきた柿餅を、佐渡のお菓子として多くの人に知ってもらいたい」という想いから、商品化に乗り出しました。

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