昨日は、妙に静かでうららかな陽ざしの一日でしたが、
今朝は空気が湿り気を含み、雨に向かっている気配。
季節の境目を行きつ戻りつする、冬の入り口。
車のタイヤを、冬仕様に替えました。これで、チョッと安心。
唐突ですが、
読書会で方丈記を読む機会があったので、久しぶりに本を手にしました‥。
方丈記の冒頭に
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世中にある人と栖と、又かくのごとし。
年末になると、「今年をもって‥‥ 営業を終了いたします」の、表示を見る事が多くなりました。
小木にある、永く親しまれた蕎麦屋さんが十二月末日を以て、店を閉じると聞きました(>_<)
佐渡の蕎麦をご馳走したいと思ったら、小木の七右衛門さんへ‥と、人気のお店です。
閉店するとか‥の噂は、以前からありましたが‥残念です。
きちんと仕事ができるうちに、店じまいをとの決断されたのでしょう。
おけさ柿の名産地、羽茂地区で
収穫もできないまま、柿の木々が伐採となったようです。
また、別の柿畑の奥からは、チェーンソーの音が聞こえていました。
きれいに手入れの行き届いた畑を、今年限りで止める・・・。
止むを得ないけれど、「きちんと終了させる」という、農家さんの強い意志を感じます。
ここだけ、いまだに収穫されていない柿畑がありました。
友人に「佐渡産の蜂蜜が欲しいのだけれど」と、リクエストされ、買い求めました。
菜の花のハチミツや、藤の花の頃までの幾種類かの花の蜜を集めた百花蜜まで、
貴重な佐渡産ハチミツ。
お店の人のお話によると、「これが、今年の最後になると聞いています」
一般に広く知られているというわけではないですが、知る人ぞ知る貴重な名品です。
年末を控えて、“ 喪中のため‥遠慮します ”の、葉書がいく葉も届けられてきて‥。
看護や介護など、家族として向きあった時間の重さを思います。
あらゆる慰めも届かない‥苦しみや悲しい思いも。
平成の最後の年
河の流れになぞらえて、川面に浮かぶうたかたのように、生まれればいずれ消えるもの。
有り続けるために、なんとか頑張る事はとても大切なこと。
けれども、自らのの意志で終止符を打つことは、
それにも増して大きな志が必要なことではないか、そんな気がします。
こんな言葉を思い出します。
働き一両 考え五両 知恵借り十両
コツ借り五十両 ひらめき百両 人知り三百両
歴史に学ぶ五百両
見切り千両 無欲万両
これは、「成せば成る。為さねば成らぬ何事も。成らぬは為さぬなりけり」で有名な
上杉鷹山公が残した、仕事の価値についての含蓄ある言葉だそうです。
先人の格言や金言は遠くの世界のことで、実感や共感に至らなかった若い頃。
懸命に努力し、働いた時代を経て、
この後を、どのように生き、身終いをしていけばいいのか。
大切な一日ごとを、誠実に人とのかかわりを持ち、
気持ちよい生活を重ねていこうと思っています。
“ 人生はうたかた ” を、自覚する歳になりました。
11月19日 おとなの遠足に参加して、第三回目。
多田・丸山地区を探訪。
世阿弥の歩いた笠取峠の紅葉の道 を、歩きます。
前夜半から強い雨が続き、当日は50%の雨予報が出されています。
山道は、大丈夫かな~。
出発地点の丸山地区・平泉寺に、マイクロバス2台で10時に集合。
参加者・40名
お参りの後、いつものように足の筋肉を柔軟体操、肩も腰も伸ばし、深呼吸。
ありがたいことに、雨はきれいに上がってきました(^_^)v
松葉を踏むと、松ヤニの香り。 晩秋ならではの香りです(^_^)/
佐渡の名水として知られる、ワニ清水。
こんこんと湧き出し、一年を通して水温が11度と安定しているのだそうです。
赤泊の北雪酒造が、年初めにこのワニ清水を汲み、新酒の仕込み水としている事が
季節のニュースとして紹介され、一般にも知られるようになったとか。
落ち葉が重なって積り、きれいに整備された山道です。
山を吹きわたる風の音を聞きながら、進みます。
笠取峠 ( 標高229m ) の案内板によると、
能楽の大成者、観世元清(世阿弥)が、永享6年(1434年)に、時の将軍義教の勘気を受け、
佐渡に配流になった時、この笠取峠を越えた時の事を
『金島書』に、次のように書いています。
「あくれば山路をわけのぼりて、笠取(借)という峠につきて、駒を休めたり。
ここは都にても聞きし名どころなれば、『山はいかでか紅葉しぬらん』。
夏山のかへでのわくらばまでも、心あるさまにおもひそめき。」
私たちは、足を取られないように、ずうっと足下を注意しながら、
カエデやクヌギの枯れ落ち葉を踏みしめて、坂を登り下りしました。
こんな険しい山道を歩いた72歳の世阿弥の、息使いまで感じられるような気になるのでした。
この笠取峠の細道を、歴史に登場する人物も徒歩で越えていた (>_<)
展望台からは、対岸のビッグスワンの白い屋根が正面に、右手方向には角田山が見えます。
ゴールは眼下の海洋深層水施設のある、黒根バス亭。
余談ですが、
世阿弥の波乱の生涯をテーマとした、瀬戸内寂聴さんの小説『秘花』
寂聴さんも、執筆のために幾度も佐渡を取材に訪れて、
実際に、この笠取峠を超えられたそうです。
寂聴さん84歳、85歳の時。
佐渡の郷土史家・磯部欣三さんによって、現地案内・資料の提供などの
全面的な取材協力を得てこそ、作品が完成されたことが知られています。
遅めの昼食は、会場をサンライズ城ヶ浜へ移して。
「おにぎりはなしにして、おやつを何か持参してね」と言われた、今回の遠足。
無事に帰って 13:30 から、ようやく、乾杯~(^-^)
11月にして、今年初の、忘年会を兼ねた昼食会。
「おとなの遠足」の納会となりました。
充実した一日
「大人の遠足」の後のビールは美味しく、喉の奥まで沁み渡りました。
今日のコースは山道ゆえに、少しキツメの坂道あり、滑りやすい石ころ道あり。
みなさんと、一歩一歩を踏みしめ、緊張して歩きました。
笠取峠の尾根伝いを登って下りて、本日は約 13,000 歩の遠足でした\(^o^)/
( 12 月は参加者の多くが多忙な時期のため、お休みです )
午後から、弱めの雨が降り始めました。
まだ、さほど寒さは感じません。
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もう八十歳はとうに超えているけれど、意欲的に農業に取り組まれ、
若い農業者を熱心に応援したり、アドバイスを惜しまない、ご夫婦をお訪ねしました。
無農薬で野菜を育て、その葉っぱを地鶏の餌として与え、その鶏糞を畑の土に戻す ⇘
⇗ そのことを繰り返しているふかふかの畑から、大根をたくさんいただいてきました。
やわらかい土から抜き取ったばかりの大根は、葉っぱも大きく美味しそうです。
地鶏たちは、いつもその葉っぱを餌として、ついばんでいるのでとても元気。
私たちは、地鶏の卵を分けていただくために、時々お訪ねしています。
新米コシヒカリの炊きたてご飯に、産みたて卵の「卵かけご飯」は、素朴に美味しい(^u^)
おじゃまする時には飼っている地鳥たちのために、何時も青い菜っ葉をコトコト刻んで。
そして、この卵で、
スポンジケーキ生地のホイップをたてると、なめらかで力強いアワ立ちになるのです。
ご夫婦は、趣味で幾種類もの菊を育てられていて、
温室の中は咲きそろった菊と、豊かな香りに包まれています。
色とりどり、形いろいろ
牛若丸
アナスタシア
純白で、静かな品格を感じ、なぜか惹かれます。
たくさんの菊の花は、季節を楽しんでもらえるようにと、近くの施設へ、
毎年、寄付を続けていらっしゃるそうです。
この日の午後に運び込みをする、というタイミングでした。
「 元気に働けるうちは、鳥を飼い、菊を作り、野菜作りを続けるつもり 」
「 目標は、85才までは、ね 」
生きものや植物を育てることは、毎日の観察と手入れが欠かせません。
静かな信念を、確かに実践することを続ける強さ‥大切な先輩です。
言葉で示されたことはないのですが、ご夫婦の笑顔に励まされることが多いのです。
気持ちが弱った時など、前向きな気持ちへと、エネルギーをチャージして貰える効果が有ります。
いつお会いしても、意気軒昂\(^o^)/
穏やかなお二人です。(^-^)
今日も秋晴れ。
暖かい今日だからこそ、草むしり、玄関の掃除、寝具の洗濯など、
しなければならないことがいっぱい。
とは‥思うものの‥ついつい、先延ばしに (>_<)
地元の生産者が手作り品を並べる、地産地消のお店で、また新商品を発見。
西三川の、野生のヤブ椿の実を使った、sado TUBAKI
日本最後の朱鷺が棲んでいた、西三川・田切須地区に、
佐渡市の文化材に指定された、自然豊かなヤブ椿の林があります。
中には樹齢700年もの、ヤブ椿もあるそうです。
田切須(たぎりす)の集落では、防風林にヤブ椿が植えられ、庭の生垣にも多く見られます。
椿の産地というと、伊豆大島を連想しますが、
生産量でいうと、佐渡の方が多かった時代があったのだそうです。
ヤブ椿林の中の落ちた椿の実は、冬越しするヒメネズミの食糧として、
それが、サシバ・アオバズクなどの猛禽類、ジムグリ蛇などの餌となり‥、
生物の多様性として、循環されているのだそうです。
この、ヤブ椿の実で、椿油が作られています。
動植物の生態に配慮し、道に落ちていた実を拾い、一年以上乾燥しているのだそうです。
殻を手で取り除き、実の中のジンの部分だけを、手回しの油絞り機で搾油したもの。
ゆっくり丁寧に搾った、金色に輝く命のオイル。
作られたご本人は、そう表現されています。
どれだけの愛情と時間が、この瓶に詰められていることかと想像します。
私の、ちょっとカサカサした肌に
やさしくなじみ、べたつき感も香りもほとんどなく、本当にシットリ。
使って快い贅沢な Camellia japonica Oil です \(^o^)/
テレビの通販番組風に言うならば、「本人の感想です」けれど。
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以前に、両津の椿集落で、地域の名前でもある “ 椿 ” で地域の活性をと願って、
活動されていることを知り、見学させていただいたことがあります。
その時の、ブログを参考までに。
それよりも以前には、赤泊地区の取り組みの 藪椿油 を
友人から教えてもらい、分けてもらったことがあります。
あまりにも貴重な一本ゆえに、使えないで保存しているものです。
( 藪椿の会は、現在は活動を休んでいるそうですが )
素にして上質、という精神を実践している人が、ここにもいらっしゃいます。
昨日の遠足に引き続いて、お天気に誘われ、紅葉山へドライブ。
スタートの鏡池
池が掃除され、水に鮮やかな紅葉が映されていました。
紅葉山まつりの時には、この赤松の根元で松茸探しが恒例となって(^O^)
散歩道はきれいに整備され、落ち葉が重なったやわらかい土の感触。
散歩道はあちらから、こちらから繋がっています。
この東屋で持参したお茶とおむすびで、昼食タイム。
ほんの2時間ほどの散歩。
紅葉山の青空の下で、心地よい風に吹かれました。
2009年秋、佐渡へ移住。
「佐渡の特産を使い、昔から食されてきた柿餅を、佐渡のお菓子として多くの人に知ってもらいたい」という想いから、商品化に乗り出しました。